整列可能定理から選択公理を導け.
解答例 1
$(A_{\lambda}\mid\lambda\in\Lambda)$ を集合系とし, 任意の $\lambda\in\Lambda$ に対して $A_{\lambda}\neq\emptyset$ であるものとする.
$\displaystyle A=\bigcup_{\lambda\in\Lambda}A_{\lambda}$ とおく. 整列可能定理を仮定すれば, 集合 $A$ の上にある順序 $\leq$ を定義して $(A, \leq)$ を整列集合にすることができる. このとき, 任意の $\lambda\in\Lambda$ に対し, $A_{\lambda}$ は $A$ の空でない部分集合であるから, 最小元 $\min{A_{\lambda}}$ をもつ. すると, 写像 $$ f:\Lambda\longrightarrow A,\quad \lambda\longmapsto\min{A_{\lambda}} $$ が定まる. しかも, 各 $\lambda\in\Lambda$ に対して, $f(\lambda)\in A_{\lambda}$ となっている. よって, $\displaystyle f\in\prod_{\lambda\in\Lambda}A_{\lambda}$ である. したがって, $\displaystyle\prod_{\lambda\in\Lambda}A_{\lambda}\neq\emptyset$.
最終更新日:2011年11月02日