$$ \newcommand\bm[1]{\boldsymbol{#1}} \renewcommand\limsup{\varlimsup} \renewcommand\liminf{\varliminf} $$

$4n-1$ の形の素数は無限に多く存在することを証明せよ.

解答例 1

背理法により証明する. $4n-1$ の形の素数が有限個しかないと仮定し, $p_1$, $p_2$, $\ldots$, $p_m$ をそのすべてとする. $$ a = 4p_1p_2\cdots p_m - 1 $$ とおくと, $a$ は $1$ より大きい整数であるから, 素数の積に分解できる. $a$ は奇数だから, その素因子はすべて奇数である. よって, $a$ の素因子は $4n+1$ の形または $4n-1$ の形である. もし仮に $a$ の素因子がすべて $4n+1$ の形だとすれば, $4n+1$ の形の数をいくつ掛けても $4n+1$ の形の数にしかならないから, $a$ 自身が $4n+1$ の形になって矛盾が生じる. ゆえに, $a$ は必ず $4n-1$ の形の素因子 $q$ をもつ. 背理法の仮定より, ある番号 $i_0$ が存在して, $q=p_{i_0}$ となる. このとき, $a$ を $p_{i_0}$ で割った余りは $0$ である. ところが, 各 $i=1$, $2$, $\ldots$, $m$ に対して, $a$ を $p_i$ で割った余りは $p_i-1$ である. 実際, $i=1$ の場合は, \begin{align*} a &= 4p_1p_2\cdots p_m-p_1+(p_1-1) \\ &= p_1(4p_2p_3\cdots p_m-1)+(p_1-1). \end{align*} $i=2$, $\ldots$, $m$ についても同様である. これは矛盾である.

最終更新日:2011年11月02日

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