$X$, $Y$ を集合, $f:X\rightarrow Y$ を写像, $A_1$, $A_2$ を $X$ の部分集合とする. このとき, $$ f(A_1)\setminus f(A_2) \subseteq f(A_1 \setminus A_2) $$ が成り立つことを証明せよ. また, 等号が成立しない例を挙げよ.
解答例 1
$y\in f(A_1)\setminus f(A_2)$ とすると, $y\in f(A_1)$ かつ $y\not\in f(A_2)$. 前者より, ある $x\in A_1$ が存在して, $y=f(x)$ となる. もし仮に $x\in A_2$ であるとすれば, $y\in f(A_2)$ となって矛盾が生じるから, $x\in A_1\setminus A_2$. ゆえに, $y\in f(A_1\setminus A_2)$. したがって, $f(A_1)\setminus f(A_2) \subseteq f(A_1 \setminus A_2)$.
また, $X=Y=\mathbb{R}$ とし, 写像 $f:X\rightarrow Y$ を $f(x)=x^2$ によって定め, $A_1 = [-1, 1]$, $A_2 = [0, 1]$ とおく. すると, $$ f(A_1)\setminus f(A_2) = \emptyset, \quad f(A_1 \setminus A_2) = f\bigl([-1, 0)\bigr) = (0, 1] $$ となり, $f(A_1)\setminus f(A_2)\neq f(A_1 \setminus A_2)$ である.
最終更新日:2011年11月02日