$$ \newcommand\bm[1]{\boldsymbol{#1}} \renewcommand\limsup{\varlimsup} \renewcommand\liminf{\varliminf} $$

直積 $\mathbb{N}\times\mathbb{N}$ は $\mathbb{N}$ と集合として対等であることを証明せよ.

解答例 1

写像 $$ f:\mathbb{N}\times\mathbb{N}\longrightarrow\mathbb{N}\setminus\{0\}, \quad (i, j)\longmapsto 2^i(2j+1) $$ は全単射である. なぜなら, 素因数分解の一意性により, すべての $n\in\mathbb{N}\setminus\{0\}$ は, ある整数 $i\geq 0$ と奇数 $q>0$ によって$n=2^iq$ と一意的に表され, $q$ は, ある整数 $j\geq 0$ によって $q=2j+1$ と一意的に表されるからである.

また, 写像 $$ g:\mathbb{N}\longrightarrow \mathbb{N}\setminus\{0\}, \quad n \longmapsto n+1 $$ は全単射であり, その逆写像は $$ g^{-1}:\mathbb{N}\setminus\{0\}\longrightarrow \mathbb{N}, \quad n \longmapsto n-1 $$ である. ゆえに, 合成写像 $$ g^{-1}\circ f:\mathbb{N}\times\mathbb{N}\longrightarrow\mathbb{N}, \quad (i, j)\longmapsto 2^i(2j+1)-1 $$ は全単射である. したがって, $\mathbb{N}\times\mathbb{N}$ は $\mathbb{N}$ と対等である.

最終更新日:2011年11月02日

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