$$ \newcommand\bm[1]{\boldsymbol{#1}} \renewcommand\limsup{\varlimsup} \renewcommand\liminf{\varliminf} $$

Keywords: 不動点定理

$f(x)$ を 閉区間 $[a, b]$ 上の連続関数とし, 任意の $x\in [a, b]$ に対して \begin{equation} a\leq f(x)\leq b \tag{$*$} \end{equation} が成り立つとする. このとき, ある $c\in [a, b]$ が存在して $f(c)=c$ となることを証明せよ.

解答例 1

($*$) より, $f(a)\geq a$ かつ $f(b)\leq b$ である.

$f(a)=a$ のときは, $c=a$ とすればよい. 同様に, $f(b)=b$ のときは, $c=b$ とすればよい.

$f(a)>a$ かつ $f(b)<b$ のとき, $g(x)=f(x)-x$ とおくと, $g(x)$ もまた $[a, b]$ 上の連続関数であり, \begin{align*} g(a) &= f(a) - a > 0, \\ g(b) &= f(b) - b < 0. \end{align*} 中間値の定理により, ある $c\in [a, b]$ が存在して, $g(c)=0$, すなわち, $f(c)=c$ となる.

最終更新日:2011年11月02日

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