$\mathbb{R}^2$ 上の関数 $f(x, y)$ を $$ f(x, y) = \begin{cases} \displaystyle \frac{xy}{x^2+y^2}, & \mbox{$(x, y)\neq (0, 0)$} \\ 0, & \mbox{$(x, y) = (0, 0)$} \end{cases} $$ によって定める. 以下を証明せよ.
(i) $f(x, y)$ は $(x, y)=(0, 0)$ で $x$ および $y$ について偏微分可能である.
(ii) $f(x, y)$ は $(x, y)=(0, 0)$ で連続ではない.
解答例 1
(i) $$ f_x(0, 0) = \lim_{h\to 0}\frac{f(h, 0) - f(0, 0)}{h} = \lim_{h\to 0}\frac{0-0}{h} = 0. $$ $y$ についても偏微分可能で $f_y(0, 0) = 0$ となることも同様にして示せる.
(ii) $\varepsilon=1/2$ とする. 実数 $\delta>0$ を任意にとり, $x=y=\delta/2$ とおくと, $$ \lvert x\rvert < \delta,\quad \lvert y\rvert<\delta,\quad f(x, y)=\frac{1}{2}\geq\varepsilon. $$ ゆえに, $f(x, y)$ は $(x, y)\to(0, 0)$ のとき $0$ に収束しない. したがって, $f(x, y)$ は $(x, y)=(0, 0)$ で連続ではない.
最終更新日:2011年11月02日