$f(x)$ を区間 $I$ で微分可能な実数値関数とし, $f'(x)$ が恒等的に $0$ であるとする. このとき, $f(x)$ は $I$ において定数であることを証明せよ.
解答例 1
$I$ の点 $a$ を固定する. $I$ の任意の点 $b$ に対して, $b\neq a$ のとき, 平均値の定理 (閉区間 $[a, b]$ または $[b, a]$ に適用) より, ある実数 $\xi$ が存在して, $$ \frac{f(b) - f(a)}{b-a} = f'(\xi)(b - a) $$ が成り立つ. $f'(x)$ は恒等的に $0$ であるから, $$ \frac{f(b) - f(a)}{b-a} = 0. $$ ゆえに, $f(b)=f(a)$ となる. この等式は $b=a$ のときも成り立つ. したがって, $f(x)$ は定数である.
最終更新日:2011年11月02日