日本数学会とは
日本数学会は,日本における数学の学会(※)です.
日本数学会の正会員は,主に数学の研究者,教育者,学生から成り立っています. 現在約5,000名の正会員がおり,アメリカ,ロシアに次いで,数学会としては世界第3位の規模です.
日本数学会は,以下の10の分科会(※)に分かれています.
- 数学基礎論および歴史
- 代数学
- 幾何学
- 関数論
- 関数方程式論
- 実関数論
- 関数解析学
- 統計数学
- 応用数学
- トポロジー
(※)蛇足ですが,「学会」「分科会」というときには,組織や団体を意味する場合と,その組織が主催する会合を意味する場合とがあります. 文脈から意味の違いを判断してください.
活動について
日本数学会の主な活動は,春に行われる年会と,秋に行われる総合分科会です.
年会は春の3月末~4月初めに開かれます. また,総合分科会は秋の9月末~10月初めに開かれます. 年会も総合分科会も,会期は4~5日で, その間に,一般講演,総合講演,企画特別講演,分科会特別講演,市民講演会が行われます.
講演の種類 | 内容 |
---|---|
一般講演 | 正会員による研究発表. |
総合講演 | 日本数学会賞春季賞,秋季賞受賞者による講演. 学術委員会が決定した講演者による講演. |
企画特別講演 | 理事会が決定した講演者による講演. |
分科会特別講演 | 分科会が決定した講演者による講演. |
市民講演会 | 非専門家向け講演. |
正会員について
正会員になるためには,入会申込時に推薦者として二人の数学会会員の署名捺印が必要です. また,会費は年間1万8千円です.ただし,学生と70歳以上の会員は年間1万2千円です.
正会員には,次のような特典があります.
- 年会や総合分科会に参加し,学会の一般講演において自身の研究発表を行うことができる.
- 日本数学会から定期刊行物が配布される.
日本数学会からの定期刊行物とは,以下のものです.
- 欧文の研究誌「Journal of the Mathematical Society of Japan」
- 日本語の研究誌「数学」
- 日本語の会員情報誌「数学通信」
正会員が学会の一般講演を希望する場合は, 実行委員長宛てに「講演申込書」と「講演アブストラクト」を期日までに郵送する必要があります. また,講演アブストラクトには一定の書式があります. 詳細は数学通信に載っていますので,そちらをお読みください.
日本数学会賞について
日本数学会賞には,春季賞・秋季賞・建部賢弘(たけべかたひろ)賞・関孝和賞・幾何学賞・代数学賞があります.
賞の種類 | 対象 |
---|---|
春季賞 | 優れた業績をあげた40歳未満の研究者. |
秋季賞 | 年齢の制限なく優れた業績をあげた研究者または研究グループ. |
建部賢弘賞 | 数学界を活性化する業績をあげた若い研究者.特別賞と奨励賞がある. |
関孝和賞 | 数学の研究業績以外で,数学界の活性化のために尽力した個人,団体. |
幾何学賞 | 幾何学の発展に貢献した研究者. |
代数学賞 | 代数学の発展に貢献した研究者. |
リンク
社団法人「日本数学会」のウェブサイト.
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