$$ \newcommand\bm[1]{\boldsymbol{#1}} \renewcommand\limsup{\varlimsup} \renewcommand\liminf{\varliminf} $$

$p$ を素数, $a_{1}$, $a_{2}$, $\ldots$, $a_{n}$ を整数とする. このとき, $p\mid (a_{1}a_{2}\cdots a_{n})$ ならば, $p$ は $a_{1}$, $a_{2}$, $\ldots$, $a_{n}$ のいずれかを割り切ることを証明せよ.

解答例 1

$n$ に関する数学的帰納法によって証明する.

$n=2$ の場合は省略する.

$n=k$ のとき問題の主張が成り立つと仮定する. $p\mid (a_{1}\cdots a_{k}a_{k+1})$ ならば, $n=2$ の場合より, $p\mid (a_{1}\cdots a_{k})$ または $p\mid a_{k+1}$ である. 前者の場合, 帰納法の仮定により, $p$ は $a_{1}$, $\ldots$, $a_{k}$ のうちのいずれかを割り切る. ゆえに, $p$ は $a_{1}$, $\ldots$ $a_{k}$, $a_{k+1}$ のいずれかを割り切る. したがって, $n=k+1$ のときも問題の主張が成り立つ.

以上より, すべての $n$ について問題の主張が成り立つことが示された.

最終更新日:2011年11月02日

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